ヤルダバオートの戦力 (翻訳)

この記事はSCP Foundation wikiのフォーラムスレッド"The Forces of Yaldabaoth"の翻訳です (2018年12月9日現在のもの。追記があり次第更新されるかもしれません)。
記事の製作者とコメントを書いた人物が別であることに注意してください。
ソース: http://www.scp-wiki.net/forum/t-6560947/the-forces-of-yaldabaoth

 
 
 

BaronjoeBaronjoe
では、ヤルダバオートに関するあなたのヘッドカノンはどんなものでしょうか? ヤルダバオートとは何者なのでしょうか? ヤルダバオートは自由の身なのでしょうか? 私のヘッドカノンでは、彼女は遠く閉じ込められてはいるものの依然として牢獄の外と相互作用する術を有しています。また彼女はある種の征服者であり、一部で言われるような心を持たない存在ではなく非常に知恵ある存在です。ともかく、彼女が自由にできるものと、関連するものについてのヘッドカノンを。

6柱のアルコーン: 彼女の子ら、アルコーンは彼女の後継として勢力圏を広め、彼女の征服した土地を支配しています。アルコーンは極めて強大です。彼女はアルコーンに対して非常に母親らしく接してはいるものの、時に疑念を抱くこともあります。彼女は失敗に対してとても寛容とは言えないのです。
崇高なるカルキストイオン: 私の中では、イオンは自らがただの駒であることさえ知らない操り人形に過ぎません。にも関わらず、彼は障害になる (特に緋色の王への信仰という点で) であろうダエーワを消し去ることに並々ならぬ貢献を果たしました。これによりヤルダバオートが世界に来るまでの時間がほんの少し縮まりました。同じことはクラヴィガルにも言えるかもしれませんが、ナドックスは例外です1
アラガッダの大使: 私のヘッドカノンでは、大使はヤルダバオートによるアルコーンを用いた計画が破綻した場合に備えたフールプルーフ、すなわちもう1つの駒です。アラガッダの壊れた部分はヤルダバオートによる征服作戦の残滓です (パターン・スクリーマーも原因の1つですが、これは別の話になります)。アラガッダはヤルダバオートの牢の前にいます。新たなアプローチが採用されたため、大使はアラガッダの吊られた王の打倒を目論んでいます。
SCP-2610: 私のヘッドカノンではSCP-2610-A (シエモン・アヴァキアン) の元を訪れた"天使"は、とても巧妙な説得によって新たな駒を生み出そうとしていたアルコーンです。彼らは今はあまりヤルダバオートの役に立っていません。
SCP-3288: 私の以前までのヘッドカノンと今のヘッドカノンの中のアルコーンは「女王」と呼ばれている3288個体と同一の存在です。

他にもたくさん書くことはありますが、皆さんの意見を聞いてシェアしたいのです。興味があります。



mlistermlister
The Thing at the Bottom of My Dreams (未訳) とSCP-4751で少しヘッドカノンをほのめかしましたが、ここではわかりやすく箇条書きで書きます。

  • ヤルダバオートもかつては単に残忍という言葉では片付けられないほど異質な精神を持つ強大な侵略者であったかもしれませんが、栄光の日々は終わりを告げました。かの存在は鎖に繋がれ、腐り果て、貪り食われました。
  • アルコーン (ヤルダバオートとMEKHANEの子ら) には腐った殻の中という永遠の地獄から逃れるための謎めいた計画があります。アルコーンの計画はイオンと関わりがありますが、彼らはイオンが失敗した時に備えて互いの毛づくろいを始めました。
  • アルコーンは人類の神話をはじめ多くの形で顕現しています。SCP-3000はその1つです。SCP-1730もまたその1つです。
  • イオンは駒です。強力な駒ですが、アルコーンのことは信頼できる友と考えています。崇高なるカルキストイオンとなり、神格化を果たした結果として、神格化を果たした全ての世界線における全てのイオンが融合・一体化し、他次元のアディトゥムにおける主要なる一存在へと化しました。
脚注
1. そうです。図々しい自己宣伝です。


CyclopianCyclopian
イオンの起こした反乱の比較的初期にヤルダバオートは彼によって「簒奪」され、イオンは多かれ少なかれ彼/彼女/彼の者が持っていた宇宙的階層コズミックヒエラルキー内の地位を得ましたが、彼の望んでいたものとは違いました。アルコーンは未だ側におり、各々理由があってイオンに使えていますが、アルコーンそのものとしてSCPになるにはあまりにも全員あまりにも強大すぎますし、実体がなさすぎます。アルコーンの1柱は「コズミック・ウォーター (Cosmic Waters) のアルコーン (SCP-2688を参考)」の名で知られており、エヌマ・エリシュにおけるアブズやカレワラにおけるイクトゥルソのキャラクター性の発想元となりました。

MetaphysicianMetaphysician
聖書の神にいつも疑念を持っています;p ヤルダバオートは容易に制御できる存在ではありません。完全に理解を超えた存在です。イオンは全くもって神格の全てを理解することができず、ヤルダバオートが人類の魂を砕き、絶望を育むことを恐れていました。彼の信奉者の大半はより大いなる善を気にかける哲学者ではありませんでした - もし彼らがヤルダバオートやアルコーンがどれほど本当に強大であるのかを知ったら、そちらの方を信奉し、言いなりになっていたでしょう。



DrBotsDrBots
なんかSystem Shock 2のThe Many SpaceやDead Spaceに出て来るネクロモーフっぽいヤルダバオートの軍勢のアイディアを思いつきました。

Makuta Makaveli does not match any existing user name
私の固定観念じみたヘッドカノンと似ていますね。ヤルダバオートや創造神はいませんが。その代わりにヴァジュマ達が地球上の生物 (地球上の全生物ではない可能性もある) の偶発的な祖先で、その中には伝染するゼノモーフの怪物やクラゲ型の悪魔もいるものの害を与えようとは考えていません。イオンについては、彼があなたのネクロモーフや私のゼノモーフから得る必要のあったもののあまり思いつかないので、理論的にはヤルダバオートとヴァジュマを気にかけない新しいサーキックの目標を考案できるかもしれませんね。

MetaphysicianMetaphysician
実際、私の想像ではアルコーンはBrethren Moons にちょっと似ている存在です。

BaronjoeBaronjoe
分かります。Brethren Moonsのあのサーキックっぽい雰囲気を見るとアルコーンを思い浮かべずにはいられません。



A Blessed FelineA Blessed Feline
現状のヤルダバオートはSCP-1000によって閉じ込められたことで実は非常に弱い存在になっているというヘッドカノンがあります。かつては知性ある存在でしたが、拷問によりほとんど精神喪失状態となり、残った最後の意識を人類に知恵を与えるために費やしています。しかしアルコーンは未だ自由にして強大であるものの、縛られた生みの親を助け出すことは遠い昔にやめてしまいました。アルコーンは極めて強大にして無数の名前と姿を持ち、かの者たちの企図している何とも残虐な計画を推し進めるよう人類に働きかけています。緋色の王はその1柱であり、他のSCPでは2610の天使や3895の母も同様です。また610はアルコーン製生物兵器の一種なのかもしれません。イオンはアルコーンと取引し、肉を意のままにし、最初のAkulothを生み出す力を得ましたが、それと引き換えに彼自らがいずれアルコーンとなる呪いを受けてしまいました。この呪いの制御権を奪取できると考えた彼はアルコーンを殺す努力をしましたが、最終的に自分が間違っていたと気付き、自身が憎んでやまない存在と化すことを防ぐために自らを犠牲にしました。これを知るの者はごく一握りしかおらず、多くのネオサーキックは今やアルコーンを信奉していますが、この事実に関する彼らの理解は相違しています。アラガッダの大使は個人的な利益のためだけに動いており、アディトゥムに残った存在 (主に種々様々な狂カルキストと偽イオン達) と様々な契約を交わしてはいますが、アルコーンにはあまり多くを望んでいません。3288の女王はALPHAに似た3822 (未訳) 個体のなかでもとりわけ強大な一個体に過ぎませんが、かの存在たちは容易に操作可能であり、容易にアルコーンの支配下に落ち得ます。



MetaphysicianMetaphysician
サーキシズムを作ったのは私ですが、私のために皆さんがヘッドカノンを捨て去ることは望んでおりません。たくさんの解釈が存在することを常々望んでおります。私は信用できない語り手を用いるのが好きですが、サーカイトでさえその真なる実態を知っているわけではないのです (たとえ正常性のベールを超えていたとしても)。

サーキックの伝承は元々のイオンの教えが受け継がれてきたものです。それはおぞましく残虐なものですが、イオン自身は善良なただの人間でした。彼は、私が「奇跡の実践者」としてイメージしている通りの強力な現実改変者でした。ダエーワを支える真の力 (神/アルコーン、およびその名において絶え間なく捧げられた血の生贄) を知っていたイオンはダエーバイト帝国のみならず、本物の"宇宙そのものの権威者"にも反旗を翻しました。そのため元々サーキックの伝承は不良神主義Dystheism、つまり神々やその仕組みに対する奉仕や尊崇ではなく、むしろそれらに対する反抗に基づいていました。プロトサーカイトは (多くの面で逸脱はあったものの) 信仰を維持していたのに対し、ネオサーカイトは信仰を道具を手に入れるための力として扱っており、宇宙を支配するコズミックホラーを知った彼らは積極的にかの存在と契約を結ぶことを目指しています - これはイオンの目的とは文字通り正反対のものです。

究極的には、イオンは圧政の終焉を目指していました。王も神も存在しない世界 - 欠け落ち、病んだ宇宙からの真なる脱却を。これをなす唯一の方法は人類全てを神が如き存在へと引き上げ、自らの位階に潜むアルコーンと戦うことです。

どうもアルコーンはイオンを誘惑することを目的として、彼に宇宙の秘密やより優れた現実操作の手法、彼自身やその信奉者に変化をもたらす方法を教えたようです。しかしイオンは自らに必要なものを学ぶために協力しながらも、結局はアルコーンを拒絶しました。実のところアルコーンにとってはこれも想定の内であり、彼の者たちが望んでいたのはイオンが神格化を目指すことでした。最終的には同じ結果になるからです。彼はその同情心と人々を救いたいという思いから、依然としてアルコーンの捻じ曲がった生殖サイクルの触媒として動き続けていたのでしょう。

新たなアルコーンを生み出すためには器を作らなければなりません - 1つの世界とその生命全てを犠牲にして。ダエーワの打倒から数百年が経ち、世界全土に真実を広めようとしていた時、イオンは自らの内にある腐敗に気付いたことでしょう。世界を救うために、そしてアルコーンへの意趣返しとして、彼はアルコーンの早産を無理強いし、自身/アルコーンを決して広がることのないほぼ空の次元へと投じたのです。

そのためイオン/失敗作のアルコーンはアディトゥムの大部分とともに、死産の神格として深淵 (abyss) を漂っています。

ではアルコーン達は一体何者なのでしょうか? これについて私はほのめかすのは大好きですが、直接的に話すことはまずないでしょう。

サーカイトは神とアルコーンを同一の存在とみなしています。

「そしてロヴァタールは我らの現実の真実を見つめた。ここに我らの死産した宇宙の腫瘍に満ちた心臓があった。すべての始まりと終わり、父と母 ― 我らの恐ろしき祖先!その想像も及ばない秘密を十億の毒に浸された舌で永遠に絶叫する肉と腱に包まれた宇宙の虚無。その世界は開かれ貪る胃の腑であり、彼女は悲嘆と涙に横たわる数え切れぬ魂を見つめた。」

本当のことを言うと今はこれを書く時間があまりないので、あとで書き加えるかもしれません :p

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